100万年生きて欲しい。


実家の 猫が 弱っている、と
連絡が あったので 帰る。


ちょっと前から 痩せてきては いたのだけれど
もう 自分では そんなに 動けないようだ。
撫でてやると 背中の 骨が ごつごつと
手のひらに あたる。


この猫は 私が 今の会社に 入った年の
7月7日に 捨てられていたところを
保護されたのを 連れて帰った。
ミルクも 自分で 飲めなくて
スポイトで やろうとしても
なぜか 全力で 抵抗して 飲まない
ヘンな 猫だった。


家の中に 入るのに
一声「にゃあ」と 鳴けばいいのに
窓の外で 気付いてもらえるまで
ジャンプしていた バカな猫だった。


プライドが 高くて
愛想なんて 欠片もなかったけれど
私が 帰るときには いつも お見送りをしてくれた。


仕方ないと わかっていても 悲しい。